目次
- 書き出し例文集プレゼント中!
- 1.税の作文で一番大切なこと
作文のネタ=税の知識。税のことを知らないと作文は書けない! - 2.作文の書き方|必要なものはたったの3つ!
- 3.作文の構成力を身につける方法
ー書き出しが分からない人も「型」を使えば書ける!ー - 4.自分の意見を見つける方法①
「税の知識(作文のネタ)」を仕入れる - 5.税の作文の材料が揃うまであと一息!|
自分の意見を見つける方法②
ー作文の「切り口」を設定しようー - 6.これで完成!|
自分の意見を見つける方法③
ー「自分の体験」と関連づけて書く(例文掲載)ー - おわりに
―作文は音楽や絵と同じ、自己表現の手段。本当は楽しいものなんです― - 「国語の教科書&過去問読書会」を開催中です!
書き出し例文集プレゼント中!
まなびやさんのHPをご覧いただきありがとうございます。
少しでも分かりやすく説明したいと思い、今年は作文の書き出しの例文集を作りました。
「税の作文」と「社会を明るくする作文」の2種類を用意しました。
夏期講習でも使っているこのプリントを、公式LINEに登録してくださった方限定でプレゼントします!
※このページは横長の画面になっているため、可能であればパソコンかタブレットで読むことを推奨します。
このページでは税の作文を1日で仕上げることを目的に、まなびやさん塾長が作文の書き方や例文について解説しています。
ただ、1つだけ他のサイトと違う部分があります。それは…
どうせやるなら受験で使う作文の書き方もマスターして、
ついでに公民(社会)の知識も覚えて夏休み明けのテストでいい点を取りたい!
ということを目的としている点です。
作文が書けるようになれば、模試の点数も大幅にアップします。
高校の一般・推薦入試・大学入試の小論文など、あらゆる試験が楽になります。

どーせめんどくさいことをするなら、なにか得もしなきゃもったいないと思う!
1.税の作文で一番大切なこと
作文のネタ=税の知識。税のことを知らないと作文は書けない!
日本に来たことのない外国人に「日本の魅力について1200字で書いてください」と言っても、説得力のある文章は書けないですよね。
これと同じで、税のことについて知らないのに税の作文を書く、というのは無理ゲーです。
めちゃくちゃつらいです。
このページでは、作文に必要な分だけの知識を分かりやすくまとめました。
上から順番に読んで、作文のネタをたくさん仕入れていってください!
2.作文の書き方|必要なものはたったの3つ!
作文が得意な人が持っていて、苦手な人が持っていないもの…それは

① 構成力
② テーマに関する知識(=どれだけネタを仕入れたか)
③ 作文の切り口を作る力 (=自分の意見を見つける力)
この3つです。
逆に言うと、この3つさえあれば誰でも作文を書けるようになります。
以下に、この3つの力を身につけて作文が得意になる方法をまとめました。
3.作文の構成力を身につける方法
ー書き出しが分からない人も「型」を使えば書ける!ー
■作文の構成力を身につけるためには? → まずは基本形を覚える!
空手にも野球のピッチングにも芸術にも、ものごとには必ず基本となる型(フォーム)があります。
それは作文も同じです。
作文が苦手という人は、この「型」をきちんと教えられる機会がなかったのかもしれません。
ここでは、塾で教えている作文の型を公開します。
※作文の例文はページの後半に書きました。
順番に読んでいった方が作文力は上がりますが、例文だけ知りたいという人は「 これで完成!|自分の意見を見つける方法③ ー「自分の体験」と関連づけて書く(例文掲載)ー 」のリンクに飛んでください。
※無断転載はご遠慮ください。
作文が得意な人はみんな、この基本形を身につけています。
型を身につけて使いこなせるようになり、「原稿用紙2~3枚ならどんな作文でも楽勝」くらいになったら、徐々にアレンジして自分オリジナルの書き方を作っていくとよいと思います。
4.自分の意見を見つける方法①
「税の知識(作文のネタ)」を仕入れる
この記事にすごく分かりやすくまとまっていますので、これをもとに解説していきます。
〇知っておきたい「税金のしくみ」①「税金ムダ」はホント?税金の使い道を知ろう【KaikeiZine】
https://kaikeizine.jp/article/19542/ 2022年7月9日 最終アクセス
※2020年の記事なので、データが少し古いです。
金額などの数字が違うため、最新の数字が知りたい時は検索してみてくださいね。
税の知識1
ー税金の使いみちー
(リンク1ページ目)
→1ページ目に書いてあるとおり、税金はざっくり3つのことに使われます。
日本という国が私たちを…

①(安心のため) 犯罪者や災害、事故、火事から守るために
②(健康のため)病気にならないように、病気をしても誰でも病院にかかれるように
③(文化的に生きるため) お金がなくても、誰でも勉強やスポーツ、芸術を学べて、自分の夢を叶えられるように
つまり税金という仕組みがなかったり、税金が安すぎて足りなかったりすると…
.jpg)
・安心できない
→犯罪者を捕まえられずに野放し状態
・健康に生きられない
→病気が蔓延して、もし病気になってもお金持ちしか病院にかかれない
・文化的な生活ができない
→勉強やスポーツ、芸術ができるのもお金持ちだけ。ほとんどの人は自分のやりたいことを選べない
という世界になります。
そういう国も、世界にはたくさんあります。
そして、税金を何に使うのかを決めるのが国会(=衆議院と参議院)です。
国会では選挙で選ばれた政治家(=国会議員)が会議を行い、多数決で税金の使いみちを決めています。
税の知識2
ー大人になったらどのくらい税金を納めるの?ー
→これはリンク先に書いていないので補足します。
細かいことを抜きにしてすごくざっくりまとめると、大人になって働き始めたら、国や自治体(=自分の住んでいる町)に収入の3割くらいが税金として徴収されます。※

たとえば今、毎月1,000円のお小遣いをもらっているとしたら、その中から300円を税金として国や自治体に支払うんだ。コンビニとかでも払えるよ。
.jpg)
税金を払ったら、自分が実際にもらえるのは700円ってことになるね。
使ってないのに300円も減っちゃうのか…。
→大人はそういう生活をしています。
もし500万円の収入があったら、その3割の150万円を国や自治体に納めます。
中学生のみなさんにはちょっと信じられないかもしれないですね。
もし自分が払うとしたら、「税金高すぎ!」と感じますか?それとも「ちょうどいい」と感じますか?
(これを読んで「あなたが感じたこと」も、税の作文の材料としてそのまま使えます(^^))
※累進課税は考慮せず計算しています。
所得税+住民税が20%で、消費税を10%と考えた場合。
税の知識3
ー税金の多くは「社会保障費」と「借金の返済」に使われているー
(リンク2ページ目)
社会保障費と聞くと難しく感じますが、これもざっくり言うと「困っている人を助けるためのお金」です。
医療費、年金、介護や子育てなどに使われるお金=社会保障費 と考えるとイメージしやすいと思います。
医療費とは?
→病院で払う治療費のことです。

たとえば大人が風邪をひいて病院に行く場合、治療費は1回5,000円くらいかかるんだよ。
.jpg)
めっちゃ高くない?
病院でそんなにお金払ってないと思うんだけど…。

日本には国民健康保険という制度があるんだ。
その制度のおかげで治療費の7割、つまり3,500円分を国が税金(=いま働いている人から集めたお金)を使ってかわりに払ってくれてるんだ。
だから僕たちは安い料金で病院にかかることができるんだよ。
税金を納めてくれる人がいるおかげで、私たちが病院で払う金額は1,500円くらいで済むんですね。
つまり、7割引きの価格で病院にかかることができています。
子どもであれば、住んでいる地域によっては無料になる所もあります。
めちゃくちゃありがたいですよね…
年金とは?
→原則として65歳以上の高齢者に、国から支給される生活費のことです。※

高齢で仕事を引退した人は収入がなくなるから、その人たちの生活を支えるために国から「年金」というお金が支払われているんだ。
年金にはいろいろ種類があって分かりづらいので「国民年金」というものだけ説明すると、ざっくり6.5万円/月 くらいもらえます。
しかしタダでもらえるわけではなく、自分が働いている時には逆に年金を支払わなくてはなりません。
今の制度だと、
.jpg)
① 20歳になってから60歳になるまで40年間、毎月1万7千円を払い続ける(合計816万円)と、
② 65歳になってから何もしなくても毎月6万5千円が受け取れるよ!
という仕組みになっています。

年金は死ぬまでもらえるから、長生きするほどお得だね(^^)
たとえば90歳まで生きれば、6.5万円×300か月分(65歳~90歳の25年分)=1,950万円ももらえます。
支払った816万円を差し引いても1,100万円くらい得をすることになります。
この場合、受け取る年金額の半分、1,000万円くらいが税金(= いま働いている人から集めたお金 )から支払われています。
日本にはいま65歳以上の人が3,630万人いることを考えると、かなりの金額ですね。
介護・子育てに使うお金
→医療費と年金の他にも、
・介護が必要になった高齢者がデイサービスに通ったり老人ホームに入ったりする費用の一部、
・保育所や児童館など、子どものための施設を作るための費用の一部、
などが社会保障費に含まれています。
国債費と公債金 (=国のする借金について)
→国債費(こくさいひ)=国の借金を返済するためのお金のことです。
日本では近年、急速に少子化・高齢化が進んでいます。
そのため働いて税金を納められる人(20~64歳の人口)が減り、逆に年金や医療の必要な人(65歳以上の人口)が増えました。
その結果、ここ30年間で社会保障費が激増してしまいました。
参考)「社会保障給付費の推移」(税の学習コーナー|国税庁) 2023年8月1日 最終アクセス
https://www.nta.go.jp/taxes/kids/hatten/page04.htm
平成7(1995)年には60兆円ちょっとだったのが、2025年には140兆円を超える見通しです。
このような理由で日本は税収(ぜいしゅう=税金による収入)が足りていなくて、毎年借金をし続けています。
.jpg)
・日本政府が去年した借金の額(=公債金(こうさいきん))は約35.6兆円。
・今までの借金の総額は約1,000兆円もあるんだって。
公債金の参照元) 財政のしくみと役割 (税税の学習コーナー|国税庁) 2023年8月1日 最終アクセス
https://www.nta.go.jp/taxes/kids/hatten/page03.htm
国の借金額の参照元)「日本政府の借金は約1,200兆円。なぜお金を刷って返済にまわさないのでしょうか?」(経経済学部 | 立命館大学) 2023年8月1日 最終アクセス
https://www.ritsumei.ac.jp/ec/why/why02.html/
この「公債」という国の借金を返すためのお金が国債費 (=↑国税庁の下の円グラフ。約25兆円) です。
2023年に日本は25兆円の借金を返す予定なんですが、新たに36兆円を借ります。
借金を返すために、毎年さらに大きな借金をしているんですね。
「税の知識 その2 ー大人になったらどのくらい税金を納めるの?ー 」に書いたように、いま働いている人はたくさん税金を支払っています。
それでも、日本は税金が全然足りていません。
税金が足りなくなるとどうなるのか…「 税の知識①ー税金の使いみちー 」で勉強しましたね。
どうしたらいいのか?というのが、大学も含めて入試の重要なテーマになっています。
税の知識4
ー税金が使われている身近な例ー
(リンク3~4ページ目)
公立の小中学校に(ほぼ)無料で行けるのは税金のおかげ
→もしこれを読んでいるあなたが公立の中学校に通う生徒なら、あなたのために112万円/年の税金が使われています。
もし税金がなかったら、小中学校に通うのに1,000万円もかかるみたいです。

僕だったら払えないかも…。
勉強もそうですが、私たちが学校へ通っていろんな友達と出会えたのも、税金という仕組みがあるからなんです。
警察署も消防署も、すべて税金で運営されている
→図書館とかもなんですが、私たちが無料で利用できるタイプの公共サービスはすべて税金で運営されています。
人件費や施設の維持費がかかるのに、お客さんからお金をとっていないわけですからね。
もしこれらがなかったら、町は犯罪やりたい放題、火事が起きても誰も来ない。
地獄のような状況ですね。
.jpg)
実際に、世界にはそういう国がいくつもあるんだよ。
興味があったら検索や地図で調べてみてね。
私たちが犯罪におびえず、火事や大けがをしても誰かに助けてもらえるという安心感を感じながら生きていけるのも、税金という仕組みがあるおかげです。
5.税の作文の材料が揃うまであと一息!|
自分の意見を見つける方法②
ー作文の「切り口」を設定しようー

作文の「切り口」ってなに?
税の知識が身についたところで、次は「切り口」を設定します。
たとえばあなたが遠くに住んでいる友だちに「あなたの学校について紹介して」と言われた時…
・学校のある場所
・生徒数
・どんな先生がいるか
・校舎について
・部活について
…
など、いろいろな紹介の仕方がありますよね。これが「切り口」です。
どんな切り口で意見を言うのか、それがそのまま「自分らしさ」「オリジナルの視点」になります。
税の作文の「切り口」の例
たとえばこんな切り口があります。
① もし○○(税金によって作られているモノやサービス)がなかったら?
→もし
学校がなかったら
病院がなかったら
老人ホームがなかったら
警察がなかったら
図書館や児童館がなかったら
道路や橋がなかったら
これらのサービス使うのに何万円もかかったら、自分や家族の生活はどうなるのか…
いくつも幅広く書くよりも、自分が利用したことのある施設やサービス1~2個に絞って深く掘り下げてみてください。
きっと相手の心に伝わるいい作文が書けます。
② どうして税金は必要なのか?
→①と似ていますが、なぜたくさんのお金を払ってまで「税金という仕組み」が必要なのか、自分の経験と結びつけて考えてみるという切り口です。
③ 少子高齢化による税金不足をどうしたらいいのか?
→高校・大学入試でも出題される、最も難易度の高い作文テーマです。
これがしっかり書ければあなたも作文(小論文)マスターです。
切り口のヒント
「税金をもっと増やす」という意見は現実的ではありません。
100万円のうち30万円を納めるのだってかなり大変なのに、これからは50万円を納めてくださいと言われたら暮らしていけなくなってしまいます。
「税金を節約する」のもなかなか難しいです。
もし医療費を減らせば病院に行けなくなる人が増えますし、警察や消防のための税金を減らせば犯罪や火事が増えます。
この意見を言いたい場合は、もう少し税について勉強をする必要があります。
カギになりそうなのは、税金の「使いみちのバランス」をどうしたらいいかという切り口です。
あなたが選挙に行ける年齢(18歳)になった時…
「使いみちのバランス」を決める議員を選ぶ「選挙」で、あなたはどういう行動をとりたいと思っているのか、
もし何かを削らなければならなくなった時、あなたが最後まで残しておきたい税金の使いみちは何なのか?
どうしてそれが一番大切だと思うのか?

↑このあたりをうまく書けるといい作文になりそうだよ!
ちなみに私は子どもに勉強を教える仕事をしていて、子ども食堂や不登校の子の支援など児童福祉にも関わっています。
このような理由から選挙の時には、限りある税金の中で、できる限り子どもの福祉のために予算を使ってくれる候補者に投票したいと思っています。
6.これで完成!|
自分の意見を見つける方法③
ー「自分の体験」と関連づけて書く(例文掲載)ー
→今まで ①作文の構成と ②作文の切り口を身につけてきました。
しかし、頭の中で想像したことだけでは相手の心には響きません。
自分オリジナルの意見が高く評価されるのは、それが相手の心を動かすからです。
相手を納得させる、説得力のある文章を書くには最後の要素、③自分の体験を入れて仕上げることが重要です。
以下に、これまでの説明をまとめた「税の作文例」を短く書いてみます。
※注意:ここで紹介した例文を丸写しするのは(一段落だけでも)絶対にやめてください。
先生が検索をすればすぐにばれて、内申が急降下してしまいます。
私は元国語の教員ですが、学生が大人の文章の真似をすると必ず分かります。
内申が下がれば、受験の志望校を落とさざるを得なくなります。
いっときの楽をするために、そんな危険なことはしないでくださいね。
(丸写しでなく、アイディアを真似するのは大丈夫です。例:「もし学校がなかったら」という、例文と同じテーマで書いてみる、など。)
作文の書き方の例
■いきなり書き始めるのはとても効率が悪いです。
以下の順番で作文メモを作った方が、速く簡単に書けます。
作文の構成力を身につける方法 ー書き出しが分からない人も、「型」を使えば楽勝!ー
を見て作文の基本形を確認しながら、
税の作文の「切り口」の例
で切り口を決めます。
ステップ1.切り口決め
→ 「もし税金がなかったら、自分は高校に通えなかった」というテーマで書こう!
と、まず考えました。
ステップ2. ④体験談 から考える
※まずは自分の体験談から考えることが、作文で最も重要なポイントです!
→もし学校がなかったら、今の友だちと出会えなかった。
・出会えないとどうして困るのか?
→ 今の友だちが好きだから。友だちのおかげで毎日楽しいし、性格が明るくなった。
・そんな体験談、エピソードは書けそうか?
→ 高校の部活が楽しい。そのエピソードを書こう!
(都立高校生の立場で書いています)
ステップ3. 体験談が決まったら、そこから逆算して ②自分の意見と ③根拠 を考える
→ ②税金は大人だけでなく、私たち学生にとっても重要だ。
③なぜなら私の通っている高校も税金によって運営されているから。もし税金がなければ私は高校に通えなかったからだ。
ステップ4. ②と③からさらに逆算して、①書き出し を考える。
→ ①税金は私たちの生活のためになくてはならない、社会の時間にそう学習しました。
しかし税金がいったい何に使われていて私にどう関係しているのか、私はまったく知りませんでした。
そこで私は、税金について調べてみました。
ステップ5.全部まとめて「一番伝えたいこと」を題名にする
→ 税金は大切。税金という仕組みがあるおかげで友だちと出会えた。
題名候補は… 私と友達をつなげてくれたもの にしてみようかな?
.jpg)
「税金」という言葉を直接使わずに、自分にとって税金とはどんなものか?を別の言葉に言い換えてみるのがポイントだよ。

無難な感じだと…私と税 税金の意外な使いみち もし学校がなかったら
みたいな題名でもいいかなぁ。
↑↑↑ここまでメモができたら書き始めます↑↑↑
⑤意見の繰り返し と ⑥これからのこと は勢いで書けちゃいます。
以下、税の作文の例文。原稿用紙3枚分です。
①書き出し
税金は私たちの生活のためになくてはならないものである、社会の時間にそう学習しました。しかし税金がいったい何に使われていて、自分にどう関係しているのか、私はまったく知りませんでした。そこで私は図書館へ行き、税金の仕組みや使われ方について調べてみることにしました。
(↑まずは前置き、税の作文を書いた背景を書きます。
他にも、最初に「私の祖父は老人ホームに入居しています」のようなエピソードを書いて、「これがきっかけで税に興味をもちました」とつなげていく書き方も、入選作品によく見られるパターンです↑)
②自分の意見 ③根拠
図書館で見つけた本には、私の知らないことがたくさん書いてありました。税金は病院や警察、消防など、私たちの安全・安心のために使われていること。大人になって働くようになったら、思っていたよりもたくさんの税金を納めなければならないこと。もし税金がなければ私たちは病院に行けないかもしれないし、やりたいことも自由にできないかもしれないこと。
その中でも一番私の印象に残ったのが「公立の学校は税金によって運営されている」ということでした。税金は決して大人だけに関係するものではなくて、私たち高校生にとっても重要なものなんだ。もし税金がなかったら、私は〇〇高校に通えなかったかもしれないんだから。そんなふうに思いました。
(↑前置きをもう少し詳しく書く→「一番印象に残ったこと」のフレーズで自分の主張につなげていきます↑)
④体験談
私が〇〇高校に入学したのは二年前の春でした。その時の私は人と話すことが苦手で、同じ中学校から進学した同級生もおらず、クラスの中で浮いていました。そんな時、私に声をかけてくれたのが前の席に座っていたX君でした。私は誘われるまま、X君が作った「写真同好会」という部活に入ることになりました。
写真同好会のメンバーになってから、私は活動日の毎週土曜日が楽しみで仕方ありませんでした。普通の活動日は高校のある町を歩き回って被写体を探すのですが、月に一度、部員全員で遠出をする日があります。ある日にはみんなで自転車に乗って河原を走ったり、またある日には電車に乗って隣の県の神社へ行ったり。この部活動をとおして、いつの間にか私には友だちができていました。みんな、かけがえのない友人たちです。
(↑体験談をできる限り具体的に書きます。推薦入試の面接の資料など後から質問される作文でなければ、多少脚色してもOK↑)
⑤意見の繰り返し
もし日本に税という制度がなかったら、都立高校に通うためには三百六十万円ものお金が必要になります。そうしたら私は、この大切な友人たちと出会えなかったかもしれません。
(↑自分の主張を、体験談を踏まえてもう少し詳しく繰り返します↑)
⑥これからのこと
税の作文を書くことをとおして、税金の仕組みは高校生の私にとっても重要なものなのだと知ることができました。しかし同時に、いま日本では税収が足りておらず、このままでは近いうちに税の制度がうまくいかなくなるかもしれないことも知りました。遅くとも四年後には、私も税金を納める立場になります。その時私に何ができるのか、これからも税について学び続けていきたいです。
(↑これからのことについて書いて、締めくくります↑)
長かったと思いますが、最後まで読んでいただいてありがとうございました!
コツは体験談・具体例から逆算して構成を考えることと、面倒がらずに作文の型を守ることです。
字数が足りない時は、体験談をもっと具体的に書いてみてください。
写真同好会の例で言えば…
・友だちとのエピソード
・こんなカメラを買って使ってみたら○○と感じた
・先生はこんな人だ
・部室はこんな感じだ
とか…
「誰が ・ いつ ・ どこで ・ どんな状況で ・ 何をして ・ どう感じたか」はほぼ無限に書けるはずです。
おわりに
―作文は音楽や絵と同じ、自己表現の手段。本当は楽しいものなんです―
作文を書くことの最大の目的は、自分の人柄や気持ち・意見を、読んだ人に分かりやすく正確に伝えるということにあります。
だから格好をつけて、無理に奇抜な表現をする必要はありません。
あなたのことをまったく知らない採点官に、自分のことを紹介するつもりで書いてみてください。
きっとうまく書けると思います。
今はブログを書いている大人や有名人もとても多いですし、自分で自由に文章を書けるようになると本当に面白いんです!
「国語の教科書&過去問読書会」を開催中です!
まなびやさんでは、国語の教科書や過去問を題材にした読書会を定期的に開催しています。
いろいろなことを知りたい、学びたい、表現してみたいと思っているのに、学校にはあまり共感してくれる人がいない。
学校や塾よりももっと深く学んでみたい、たくさん表現してみたい、勉強の中に「面白さ」を見つけてみたい…。
そんな、学校の外で主体的に学び続ける仲間と出会いたい小学生~高校生に向けた、探究的な読書会です。
今は東京都葛飾区を拠点に、月数回イベントを開催しています。
みんな「もっとたくさんの人と教科書や過去問を読んでみたい!」と言っていて、絶賛メンバー募集中です(^^)
もし要望があれば出張開催したり、オンラインで開催することもできるかもしれません。
もし興味をもっていただけたら、お問い合わせページからお気軽にお問い合わせください!
読書会の日程が決まりました!
※日程等はこちらをご覧ください→★教科書読書会トップページ