ご家庭でもできる簡単・効果的な自習法

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中学生にとって、自習は欠かせないものです。
ここでの「自習」は、ざっくり「学校の宿題以外でやる、自主的な勉強」のことを表しています。
家や、塾の自習室、図書館などで一人で勉強することをイメージしています。

自習をする時のポイントは、ずばり振り返りを行うことです。
今日は○○と××を勉強した、というふうに、自習後に勉強した内容を言葉にしてみることです。
塾でよくあるやりとりを例に説明します。

(中学1年生の例です)

①効果の薄い自習をしている生徒の例

A君
A君

あー、今日は2時間も自習したぞ!めっちゃ頑張った!

塾長
塾長

お疲れさま。それじゃ、今日は何を勉強したのか簡単に説明してみて。

A君
A君

今日は理科のワークを解いて勉強しました!

塾長
塾長

理科のワークね。どの範囲を勉強したの?

A君
A君

え…範囲…?(ワークをかばんから取り出して調べながら)…状態変化のところです。

塾長
塾長

OK、状態変化ね。じゃあ、状態変化って何?具体的にどういうことが分かるようになった?

A君
A君

これが良くない自習例です。
「2時間も自習に来た」という事実だけに満足してしまい、肝心の「勉強する目的」を意識することができていません。


勉強する目的とは今までできなかったことを、自分の力だけでできるようにすること。
今まで知らなかったことを、新たに覚えること。


この生徒の場合は自習中に、ここは大事そうだな
いま覚えるぞ!」
今日はこの問題を解けるように繰り返すぞ!」
という目的意識を持つことができていません。

このような意識がなければただワークやノートを文字で埋めているだけで、何時間自習をしても何も身につきません。
比較的勉強が得意な生徒(内申で4を取れるくらい)でも、このような自習をしているケースはたくさんあります。

②効果的な自習をしている生徒の例

塾長
塾長

OK、状態変化ね。じゃあ、状態変化って何?具体的にどういうことが分かるようになった?

B君
B君

状態変化は、たとえば水が氷になったり気体になったりすることです。

塾長
塾長

いい説明だね!じゃあ、水は「液体」、空気は「気体」じゃん?氷みたいなのは何て言うの?

B君
B君

固体です!

塾長
塾長

いいね!じゃあ、水が蒸発して気体になったら、何ていう名前になるの?

B君
B君

ええっと…すみません、ノートで調べてもいいですか?

塾長
塾長

いいよ!

B君
B君

あっ、「水蒸気」です!

塾長
塾長

OK、今日はたくさん勉強したね。お疲れさま!

「状態変化とはどういうことか」
「水の状態変化」
この2つについて、B君は自習をするまで知りませんでした。
しかし今日の2時間の自習で、少なくともこの2つの知識を新しく覚え、自分の力で思い出し、説明することができるようになりました。

塾長の最後の問いには自力で答えられませんでしたが、完璧じゃなくてもいいんです。
自習をしながら「ここをいま覚えるぞ!今日できるようにするぞ!」と思う意識があるかないか、たったこれだけで自習の効果は何十倍も違ってきます。

まなびやさんでは、入塾して間がなく「勉強すること」の感覚が掴めていない生徒の自習後には、こうして必ず今日は何を学んだか振り返りをうながす声かけを欠かさず行っています。

毎日このような声かけをすることによって、ワークに答えを書くことが勉強の目的だと勘違いしている生徒の考えを変えていきます。
新しいことを覚えたり、できなかったことをできるようにしたりすることが勉強の目的だという意識を、少しずつ頭に染み込ませていきます。

苦手な勉強を克服するためにお子さまの「意識を変える」ことが重要だと感じていても、目に見えない頭の中を変えることは簡単なことではありません。
そんな中でこの「振り返り」という方法は、ご家庭でも、やる気があれば一人でもできる簡単な方法です。

勉強しているのにいまいち効果が出ないな…そんな時は、ぜひ試してみてくださいね。