
まなびやさんの古澤です!
最近話題の「ヨンデミー」を体験してみたので、今日はそのことについて書きます!
今回のテーマは、「ヨンデミーで読書の習慣が身につきやすい理由」です。
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1.「読書教育」は分かりづらい?
インターネットで口コミを検索してみると、
- ゲームばかりだった子が、ヨンデミーのおかげで週に3~4冊も読むようになった
- 子どもの興味に合った本を選んでくれて、自然と読書量が増えた
のようなポジティブな感想が多い一方で、
- 無料体験が終わったら読書が途切れてしまった
- AIの選書が合わなかった
といった声もときどき見かけました。
ヨンデミーに期待することと、実際の機能との間にミスマッチがあるのかもしれません。
そこで今回は、私が実際にヨンデミーを体験して、その仕組みや効果を国語の視点から分かりやすく説明することにしました!
2.習慣づくりが失敗しやすい理由
本題に入る前に、そもそもなぜ、習慣づくりは難しいのか?について整理しておきます。
教育の視点で見ると、習慣化が失敗する原因は大きく以下の2つです。
習慣化の大敵①「ネガティブな感情」
習慣化が失敗する一つ目の原因は、ネガティブな感情です。
- つまらない
- めんどくさい
- 難しい
みたいな感情ですね。
読書に置きかえて考えると、このパターンで一番イメージしやすいのが夏休みの読書感想文です。
200ページを超えるくらいの本を読んで、感想文を書く必要があります。
(原稿用紙3枚くらい)
- 読みたくない本を
- 大量に読ませて
- 感想文まで書かせている
無理やり/大量/難しいの3点セットが揃っているので、お子さんの心の中に強い拒絶感が生まれます。
そのため、せっかく夏休みに本を読んでも、それがきっかけで読書が習慣化することはほとんどないんですよね。
習慣化の大敵②「やらされ感」
二つ目は、やらされ感です。
言い換えると、お子さんが受動的になっている時です。
塾でよくあるパターンなのですが、「親が言うから仕方なく」という気持ちで通っている場合、成績が伸び悩むケースが多いです。
教室では講師が見ているので真面目に勉強するのですが、宿題など講師の見ていないところで手を抜いてしまうんですね。
逆に、受験が近くなって「このままだとやばい!」と本人が自覚している場合は、宿題にもきちんと取り組むようになり、成績が伸びていきます。
この、
- 親に言われて仕方なくなのか
- 本人がやりたいと思ってやっているのか
という心の状態の違いは習いごと全般ですごく大切で、これは読書でも同じです。
勉強や習いごとは、お子さんの自発性が何より重要なんですね。
3.子どもの習慣化のキーワード:受動から主体への転換
ここで、今日のキーワードを紹介します。
それは「受動から主体への転換」です。
具体的に言うと、
- 読まされている
- やらされている
という気持ちから、少しずつ
- もっと読みたい
- もっと知りたい
という気持ちに切り替わっていくこと。
この切り替わりを、わたしたちは「受動から主体への転換」と呼んでいます。
子どもの場合、この流れをうまく作れると、習慣化が成功しやすいです。
ヨンデミーのミニレッスンを体験してみて、この「受動から主体への転換」の流れをかなり丁寧に設計しているな、と感じました。
4.ミニレッスンのすごいところ①|いきなり文章を書かせない
ヨンデミーのミニレッスンで最初に驚いたのは、子どもにいきなり文章を書かせないところです。
最初のうちは、選択肢をクリックするだけで感想文が完成する仕組みになっているんですね。

ここでのよくある失敗パターンが、文章を書き慣れていない子に最初からキーボード入力をさせてしまうことです。
もともと文章が得意な子ならいいのですが、そうでない子にはかなり負荷がかかります。
面倒ですし、うまく書けないとストレスになるんですよね。
ヨンデミーのミニレッスンは、このストレスを避ける設計になっています。
まずはクリックだけで感想を送れるようにして、ネガティブな感情をできるだけ生まないようにしています。
ここが、すごく配慮された繊細なアプローチだなと感じました。
5.ミニレッスンのすごいところ②|スモールステップで「受動→主体へ」
とはいえ、

クリックするだけじゃ、書く力や読む力が身につかないんじゃないの?
と思う方も多いと思います。
実は、そこが二つ目のポイントです。
ミニレッスンですごいと感じた二つ目のポイントは、お子さんの主体性を自然に引き出す仕組みになっているところです。
クリックという「小さな自発的行動」
クリックは、小さいながらも「自分から動く行動」なんですね。
お子さんはただヨンデミー先生の話を聞いているんじゃなくて、能動的なアクションをしているんです。
これは別のミニレッスンの画面なのですが…
ヨンデミー先生の言葉に対して、お子さんが選択肢を選んで会話を進めていく形になっています。

この、
- 子どもにちょっとだけ考えさせて、選ばせて
- クリックという「アクション」をさせる
この「ちょっとだけ自分で決める」という行動によって、ストレスを最小限に抑えながら、少しずつ主体的な行動を積み重ねる設計になっているんです。
教育の視点で見るとここがすごく練りこまれていて、いい仕掛けだなと思いました。
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6.Q.子どもはなぜ大人の言うことを聞かないの?
A.慣れたやり方を変えたくないから
小さな子も、中高生ぐらいの子もみんな一緒なのですが、子どもには自分なりの生活のリズムや習慣があります。
そして、その中に新しいものを入れようとすると、必ず拒否反応が起きるんですね。
塾でよくあるケースだと…
たとえば数学で、今まで途中式を書いてこなかった子に「途中式を書きなさい」と指導しても、最初は絶対に書いてくれません。
なぜなら、今までの自分のやり方を変えたくないからです。
こんなふうに、慣れたやり方を変えるのは、お子さんにとって強いストレスになるんですね。
このストレスが、習慣化の最大の障害になります。
そしてこれは、読書でも同じです。
7.人は生活リズムの変化を「面倒くさい」と感じる
今まで本を読む習慣がなかった子に「本を読みなさい」と言うのは、強いストレスになります。
やったことがないし、生活の中に「よく分からないものが入ってきた」みたいな違和感を感じるんですね。
これは、自分に置き換えてみると想像しやすいです。
たとえば運動習慣のない人が「夕食後に毎日10分筋トレするぞ」という目標を立てたとします。
これは、時間の長さで考えれば簡単なはずです。食後の歯磨きだって10分くらいかかりますからね。
でも、実際に筋トレを習慣化するのは難しいです。
なぜかというと、今までの自分の習慣とは違うことをしようとしているから です。
人は、慣れた生活のリズムを変えようとすると、強烈な面倒くささ(=異物感)を感じるんですね。
ヨンデミーのミニレッスンは、この心理的な異物感をうまく回避する仕組みになっています。
8.教育の視点で見たミニレッスンの効果|本の異物感が薄れる / 読書のハードルが下がる
ヨンデミーの最初の数日間は、
- いきなり文章を書かない
- でも「クリック」という小さな行動をさせる
という流れになっています。
この数日間で、お子さんの主体性を少ーしずつ引き出していくんですね。

さらに、ヨンデミーの公式ウェブサイトには、
- 最初は本を読まなくても大丈夫
- ただし、最初の1週間はできるだけ毎日ミニレッスンを受けてほしい
と書いてあります。


実は、これも同じ理由(ネガティブ感情の回避/受動→主体)なんです。
- 1回にやる量は少なくする
- でも、短期間に何度も本にふれる
ことで、 少ーしずつ
「本は自分の生活から遠く離れたものじゃなくて、わりと身近な存在なんだな」
という感覚を育てているんですね。
読書教育では、
- 本をリビングなど目につくところに置いておく
- 親も同じ空間で本を読む
- 親子で本の話をする
といった工夫がよく紹介されますが、これもすべて「本を生活の一部として感じてもらう」ための方法なんです。
ヨンデミーのミニレッスンはこの、普通ならプロの講師が行う方法を、アプリ上で再現する仕組みになっているんですね。
読書習慣のないお子さんが最初の一冊を読むときの負荷はとても繊細で、個別指導でやっても難しいところなので…
これをアプリで再現しているのは本当にすごいと思います。
9.ヨンデミーのミニレッスンは「読み聞かせ」と同じ仕組み
ここまで読むと、

なんだか理屈っぽいけど、それってそんなにすごいことなの?
と感じる方もいるかもしれません。
そこで、もっと強い根拠を挙げてみます。
それは、読み聞かせです。
読み聞かせの教育的効果
読み聞かせの効果を疑う方は、あまり多くないと思います。
日本中で行われている読書の教育法ですね。
どうして読み聞かせがここまで広まっているのかというと、さっきと同じ理由です。
子どもにいきなり本を渡して「読みなさい」と言っても、難しかったり面倒だったりでうまくいきません。
そこで、保護者が読んで、子どもは聞くだけというスタイルの読書法が開発されたんですね。
言い方を変えると、読み聞かせは本と受動的に出会う教育法なんです。
親の音読を聞くと、子どもは自然とイメージが浮かんできます。
文字の情報だけではなくて、お父さん・お母さんの声の抑揚や表情、絵などいろいろな情報が勝手に入ってくるので、自然にイメージが浮かんだり、感想を言いたくなったりするんですね。
つまり、最初は聞いているだけ(=受け身)だったのが、自然にアクション(主体的な姿勢)に変わっていく仕掛けになっているんです。
- 最初はストレスを避けて、小さく簡単なことから始める(=受動的に出会わせる)
- その中に、子どもが自分で行動したくなる仕掛けを作る(=スモールステップで主体に移っていく)
こんなふうに、ヨンデミーのミニレッスンは、根本的には読み聞かせと同じ仕組みで作られているんです。
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10.国語の専門家から見たヨンデミーの価値
ここまでの話をまとめると、ヨンデミーのミニレッスンの特徴は以下のように分析できます。
- ネガティブな感情を徹底的に回避する設計
→いきなり書かせない・量を少なく、簡単にする
- 小さな自発的行動 を積み重ねる仕掛け
→最初はクリックで感想を送る
- 本との心理的な距離を少しずつ縮める設計
→1日3分のミニレッスン
- 受動から主体 への流れを意図的につくっている
→読み聞かせと同じ理論
塾講師として20年間、今まで大手塾などでいろいろな国語の教材を見てきましたが、ここまで「受動から主体への転換」を丁寧に仕組み化している教材は見たことがありません。
ふつう、こういうことは家庭教師や塾講師が、お子さん一人ひとりの様子を見ながら、
- 今はこれくらいの負荷にしておこう
- もう少し踏み込んでも大丈夫そうだな
と調整するところです。
それをアプリで実現しているのは、本当にすごいことだなと感じました。
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11.読書教育の現状
最後に、少し大きな視点からも書いてみます。
本の読み方や楽しみ方を、教育学の理論に基づいて教えられる人はほとんどいません。
読書教育が専門で、子ども向けの教育法をインターネット上で公開している方は、全国に50人もいないように思います。
(インターネットで「読書教育 やり方」「読書教育 家庭教師」と検索しても、ヨンデミー以外の情報はほぼ出てこないと思います)
さらに、その多くが学校の教員なので、特定の国立・私立校に通っているお子さん以外はきちんとした読書教育を受ける機会がありません。
多くの人が「たくさん本を読んだ方がいい」と考えているのに、教育の専門知識を使って本の読み方を教えられる人がほとんどいません。
これが、日本の読書教育の現状です。
そう考えると、
- 教育学の理論にもとづいた、きちんと実績のある読書教育のレッスンを
- 誰でも手軽に、アプリで受けられる
という環境は、本当に価値の高いことだと思います。
ヨンデミーができるまでは、そんな環境がなかったわけですから。
もしヨンデミーがなくなってしまったら、多くの子どもたちは一生のうち一度も読書教育に出会えないかもしれません。
日本中の
- 本の面白さを知りたい子どもたち
- お子さんの読書に悩んでいる保護者の方
が、望めば誰でも読書教育を受けられる世の中になってほしい。
そう願いながらこの記事を書いています。
この記事を書いた人

- 学習塾まなびやさん塾長:古澤 伸泰(ふるさわ のぶやす)
- お茶の水女子大学附属中学校 非常勤講師
(帰国生クラス・国語)
- 国語が専門
(特に作文・小論文、読書教育)
- 塾講師歴20年
- 5教科コースの第一志望合格率93%
- 小論文コースの第一志望合格率100%
- 一橋大学法学部卒
- 夏休みの作文解説ブログは月25万PV
毎年10万人以上の小中高校生に作文の書き方を届けています
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