【中学生・高校生】「社会を明るくする運動作文」の書き方|テーマ / 書き出し / 例文 / 題名のつけ方を小論文のプロ講師が分かりやすく解説

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このページでは社会を明るくする運動作文の書き方を解説してるよ!

※7/30追記:「書き出し例文集」をアップデートしました!

まなびやさんは小論文が専門の塾なんだよ。
作文のテンプレート↓に沿って説明するから、苦手な人でも簡単に作文が書けるよ!

社会を明るくする運動作文の基本構成

1.書き出し
例)社会を明るくする運動について、私が最初に気になったのは罪を犯した人の再犯率についてでした。

2.調査
例)どうしてこんなに再犯率が高いのか、インターネットで調べてみました。

3.分かった事実
例)「 」というサイトには、こんなことが書いてありました。

4.意見と根拠
例)これを読んで、私は( 意見 )と思いました。なぜなら( 理由 )だからです。

5.体験談(作文のメインになる部分)

6.体験談を踏まえた意見
例)この経験からも、私は( 意見 )と思います。

7.まとめ
例)社会を明るくする運動作文を書くことを通して、私は(  )ということを学びました。
これからは(  )していきたいです。

塾長

社会を明るくする運動作文について、これからこんな順番で解説していきます!

第1章 「社会を明るくする運動」とは?

第2章 社会を明るくする運動作文で書きやすいテーマ

第3章 ニュース記事を使って「分かった事実」を書く

第4章 過去の入賞作品を参考にして「意見」と「体験談」を書く

第5章 例文

第4章ではテーマ別の過去の入賞作品、第5章では例文を紹介してるよ。
そこだけ読みたい人は、下のもくじをタップしてね!

第1章:「社会を明るくする運動」とは?何を書けばいいの?

「社会を明るくする運動」はこんな運動だよ!

「社会を明るくする運動」とは?

犯罪や非行の防止

②犯罪や非行をした人たちの立ち直りについて考え、

それぞれの立場で力を合わせて

④犯罪や非行のない安全で安心な明るい地域社会を作るための運動

犯罪や非行を未然に防ぐこと。そして、
犯罪を起こしてしまった人が立ち直れる社会を作ること(再犯を減らすこと)が、この運動の目的なんですね。

塾長

そうです!法務省が主催しているんですよ。
これをふまえて、「社会を明るくする運動作文」の目的はこんなふうに設定されています。

「社会を明るくする運動作文」とは?

「“社会を明るくする運動”作文コンテスト」は、全国の小・中学生のみなさんに、

家庭生活学校生活の中で体験したことをもとに、

犯罪や非行のない地域社会づくりや、犯罪・非行をした人の立ち直りなどについて考えたことを作文にする

体験談
犯罪のない社会を作る/非行をした人が立ち直る/ために大切だと思うこと

作文にはこの2つを書けばいいんですね。

第2章:社会を明るくする運動作文で書きやすいテーマとは?

作文の内容は分かったけど、何をテーマにしたらいいか難しいよ…

塾長

実は、社会を明るくする運動作文は「テーマ」を決めようとするとても書きづらいんです。
そうではなくて、「調べること」「体験談」に分けて考えると、グッと書きやすくなります。

さっき「社会を明るくする運動作文の基本構成」で紹介した2.調査3.分かった事実の段落をたくさん書けば、5.体験談がそんなに書けなくても大丈夫、ということですね!

塾長

そうです!
作文を書くのが苦手な人は、ぜひ次の章以降で紹介するニュース記事過去の入賞作品をたくさん引用してみてくださいね。

第3章:作文のネタに使えるニュース記事3選

塾長

この章では、社会を明るくする運動作文の「2.調査」「3.分かった事実」の段落で使えるニュース記事を紹介します。

実際に少年院に入院している人や、出院した人を支援する人たちの証言が載ってるから、ぜひリンク先のページ↓を読んでみてね!

虐待があったり、家族が病気だったり、自分の障害や病気の治療を受けられなかったり、悪い人に利用されたり…いろんな事情を抱えた子たちが少年院に来ているんだね。

塾長

青少年の非行や犯罪の実態について、だいぶ理解が深まってきましたね。
社会を明るくする運動の目的にそれぞれの立場で力を合わせてと書かれているのは、こういう事情があるからなんです。
非行や犯罪は、法律だけでは減らすことができません。
むしろ私たち一人ひとりが、身近で悩んでいる人に一声かけてあげることの方が、ずっと高い防犯効果があるんです。

そのほか「2.調査」の段落に書けること|少年院を出た人を支援する仕組み

ところで、さっきの記事で出てきた更生保護施設職親プロジェクトって何のことですか?

塾長

いい質問ですね!
日本の法律では、少年院を出た人を支援する仕組みが定められているんです。
詳しいことはこのページ↓の真ん中あたりに書いてあるので、ぜひ作文の調べ学習に活用してくださいね!

法務省:社会を明るくする運動とは(保護司や更生保護施設などの説明)

第4章:過去の入賞作品を参考にして「意見」と「体験談」を決める

2.調査」と3.分かった事実の内容は分かったけど、4.意見5.体験談を書くのが難しそう…

塾長

そういう時は、他の人の意見や体験談を参考にしてみるといいですよ。
過去の入賞作品の中からおすすめの作品を紹介しますね!

地域の交流について体験談を書いている人
地域社会を「学校」に置き換えて意見を書いている人
・近所の人との挨拶について書いている人
いるんな体験談意見が載っててすごく参考になるから、ぜひリンク先のページを読んでみてね!

「調べたこと」をメインに書く人
・体験談を「想像したこと」に置き換えて書く人
地域の人での交流を書く人
いろんな人がいるんだね~。

共感できる体験談や意見があると私も〇〇さんと同じ意見ですって書けるから、すごく書きやすくなるね!

塾長

社会を明るくする運動作文について、だいぶ具体的にイメージできるようになってきましたね。
それではいよいよ、次の章では例文を紹介します!

第5章:「社会を明るくする運動作文」の例文

【例文】社会を明るくする運動作文

※パソコンで見やすいように改行しています。自分で書く時は原稿用紙の規則に沿って改行してください。

1.書き出し

 社会を明るくする運動作文が宿題に出された時、私は何を書けばいいか分からなくて悩みました。
なぜなら、「犯罪や非行の防止や立ち直り」と言われても、何も考えつかなかったからです。

・作文を書こうとして最初に思いついたこと/考えたことと、その理由をそのまま書きます

2.調査

そこでまず、私は犯罪や非行についてインターネットで調べてみました。
すると、「ルポ・少年院~少年の更生現場で何が?~」というNHKのニュース記事を見つけました。
そこには二つのことが書かれていました。

・何について、何を使って調べて、何を見つけたか。そこに何個のことが書かれていたか、を書きます

3.分かった事実

一つめは、再犯率が高いことです。この記事によると、少年院を出た人が五年以内に再び少年院や刑務所に入る率は約二十三パーセントもあるのだそうです。
非行や犯罪をした五人に一人が、五年以内に再び罪を繰り返していることになります。
少年院を出ると、社会から「元犯罪者」というレッテルを貼られてしまいます。偏見のせいで少年院を出た人が地域社会から孤立してしまうため、再犯率が高いのだそうです。

二つめは、非行や犯罪をしてしまう人の境遇です。
法務省の調査によると、少年院に在院中の少年で、身体および精神的な虐待を受けたと答えた人は、男子で約三十四パーセント、女子では約五十五パーセントにもなるそうです。
この記事では、家族から虐待を受けた末に罪を犯し、少年院に入院した人の事例が複数紹介されていました。
虐待の他にも、家族の病気や介護、自分の障害など様々な困難によって家にいられなくなり、悪い人に利用されたり自暴自棄になったりして犯罪に手を染めてしまう人が多いことが分かりました。

・資料に書かれていたことを自分なりにまとめました

・体験談が書けない人はここの字数を増やすと良いです

ここまで調べてみて、改めて犯罪や非行をした人たちの立ち直りについて考えてみました。
私は犯罪をしてしまう人がこんな大変な環境にいるなんて、今まで想像したこともありませんでした。
そういう人たちが立ち直るために自分に何ができるのか、ますます分からなくなってしまいました。

・「ここまで調べてみて」のフレーズを使って「3.分かった事実」の内容をいったんまとめます

・「〇〇についてさらに調べてみました」のようなフレーズを使うと「3.分かった事実」の文字数をさらに増やせます。文字数が足りない時は試してみてください。

2. 2回目の「調査」(字数が足りなそうな場合)

そこで自分以外の人がどんな意見を持っているのか知りたくなり、社会を明るくする運動作文の過去の入賞作品を読んでみることにしました。

3. 2回目の「分かった事実」(字数が足りなそうな場合)

最初に読んだのは、「温かなつながりで明るい社会へ」という作品です。この作品は、犯罪を身近な「いじめ」に置き換えて説明していました。一度いじめ加害者のレッテルを貼られた人は孤立してしまい、反省してもクラスの一員に戻りづらくなります。そうすると、また問題を起こすかもしれません。加害者が再び普段通りの生活に戻るためには、先生やクラスメイトばど、加害者のそばにいる人たちの協力が必要です。
これは犯罪や非行でも同じです。犯罪や非行をしてしまった人が再び普段通りの生活に戻るためには、同じ地域で暮らす人たちの理解や協力が不可欠です。
「社会の中で傷ついている人たちは、温かな社会の繋がりでしか救えない。そのため、偏見を捨てたり、周囲と積極的に関係を築いたりする必要がある。」という作者の意見に、私はとても共感しました。

次に読んだのは、「『悩んでいる君』に気づける社会へ」という作品です。
この作品には、友達との関係がうまくいかずに悩んでいた作者が、地域の人に声をかけてもらったことによって心が救われ、立ち直ることができたと書かれていました。
私も悩んでいる時に友達に励ましてもらって心が軽くなった経験があるので、作者の意見にとても共感できました。

・「最初に読んだのは/次に読んだのは」というフレーズを使って、順序良く紹介していきます

・「この作品は~」など、作品の内容を要約します

・過去作品を引用する時は「共感ポイント」を探しましょう。「〇〇なので共感できます」のように、根拠が添えらえれているとさらにgood!

4.意見と根拠

ここまで調べてみて、一番私の心に残ったのは非行や犯罪を犯してしまう人たちの孤立と立ち直りについてでした。

なぜなら、私も孤立して悩んでいる時に、友達に励ましてもらって立ち直れた経験があるからです。

・調査を終えた後、改めて一番書きたいテーマを書きます

・「一番印象(心)に残ったのは/気になったのは/共感できたのは」などのフレーズが使いやすいです

・「なぜそのテーマについて書きたいのか?」の理由も書きます

5.体験談

私の学校では毎年十月に文化祭があります。そこでは屋台や演劇など、クラスや部活ごとに様々なイベントが開催されます。
その年の私のクラスの出し物はクレープ屋でした。調理チーム、売り子チームなどいろいろなチームがある中で、私は自分から希望して食材調達チームに入りました。
私は果物を仕入れる担当になり、いちごやバナナ、キウイフルーツなどの注文書をメールで業者に送り、文化祭の当日を迎えました。
ところが当日、予定の時間になっても果物は一向に届きませんでした。開店まであと三十分、十五分、十分。不安に耐えきれなくなった私は、ついに業者に電話をかけました。すると相手から返ってきたのは「注文のメールが来ないから、キャンセルになったのかと思った」という言葉でした。
その瞬間、頭が真っ白になりました。送ったと思っていたメールが、下書きフォルダに入ったままになっていたのです。

・「十月」「屋台」「演劇」チームの種類、食材の種類など、細かいことも具体的に書くと体験談が膨らみます

・「私のことをまったく知らない人にあの時の状況を伝えるとしたら、どんな情報を書けば伝わるだろう?」と考えながら書くと、いい作文が書けます。

・日常の風景→失敗やアクシデント→「そんな時に、」とつなげると、簡単に説得力のある体験談が書けます

結局、私のクラスの屋台では果物系クレープの販売が中止になり、チョコやカスタードなど、クリーム系のメニューだけを販売することになりました。
私は心の底から後悔し、何度も謝りました。ほとんどのクラスメイトは私を許してくれましたが、中には許してくれない人もいました。
文化祭が終わってからはどん底の気持ちで食欲もなく、夜も眠れませんでした。この気持ちをなんとか楽にしたくて、他県に引っ越した親友、Aに電話をかけました。
私の話を最後まで聞いた後、Aは私にこんなことを言いました。「人間なんだから誰にでも失敗はあるよ。今回の失敗をもし他の誰かがしたとしたら、お前は責めたりしないだろ。だから、自分を責める必要なんてないんじゃない。誰かが失敗したら、他の誰かがサポートする。それが『チーム』だろ。」この言葉を聞いて、私は本当に救われた気持ちになりました。

・文化祭をやった/友達と会ったなどの「事実」の後にひと言「考えたこと/感じたこと/感情」を入れると、作文が引き締まります

6.体験談を踏まえた意見

この体験からも私は、人が立ち直るために最も必要なのは、自分の味方になってくれる人の存在だと思います。
しかし現状では、少年院を出た人は社会とのつながりを失って孤立しています。この問題をどうにかしなければならないと思います。

・「この体験からも/このように/このことからも」などがキーフレーズです

7.まとめ

社会を明るくする運動作文を書くことを通して、私は改めて孤立することの怖さと、人とつながりを作ることの大切さを知ることができました。少年院を出た人に私が直接できることは、今のところ思いつきません。でも、身近な誰かが絶望してしまう前に、悩みを聞いてあげることなら私にもできると思います。次に悩んでいる誰かを見かけた時には、私がAにしてもらったように、私も悩みを聞いてあげたいと思います。

・太字の部分がキーフレーズです

・「自分にもできる行動」まで書けると、評価の高い作文になります

・「次」の部分は「これからも(これからは)/今度〇〇した時は」など、他にもいろいろなパターンがあります

塾長

使えるフレーズをたくさん入れるために、社会を明るくする運動作文の規定字数(2,000字以内)より多めの字数で書きました。

例文の構成を参考にしながら、自分なりにアレンジしてみてね!

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おわりに:夏休みの作文で困ったら

夏休みって作文の宿題が大変なんだよね…

まなびやさんでは、他にもいろんな作文の書き方を紹介してるよ!

塾長

アクセス数やLINEの友達登録が伸びたら動画解説も作ろうと思っているので、ぜひ他のページも見て行ってくださいね!

7/24更新:「日本一わかりやすい税の作文の書き方」の動画を公開しました!

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