このページでは、中学生向けに「高校入試の作文」の基本形(200字)の書き方を解説してるよ!
まなびやさんは小論文が専門の塾なんだよ。
作文のテンプレート↓に沿って説明するから、苦手な人でも簡単に作文が書けるよ!
作文の例:「読書について」(10点|※配点は大まかなイメージです)
1.筆者の主張を要約する (2点)
例)筆者は「読書は、他者を理解する力を養うために必要だ」と述べている。
2.自分の意見( 賛成 / 反対 )を書く(2点)
例)私もこの意見に賛成だ。
3.体験談(4点)
私は去年、友達と集まって本を読む「読書会」というイベントに参加した。その時、私の友達は私とまったく違った読み方をしていて、同じ文章でも人によって感じ方に大きな違いがあることに驚いた。
4.体験談を踏まえて、自分の意見もう一度詳しく書く(2点)
例)これからも多くの本を読み、いろいろな人の考えを理解する力を身につけていきたい。
高校入試の作文について、これからこんな順番↓で解説していきます!
第4章では、実際の過去問を解いた例文を紹介してるよ。
そこだけ読みたい人は、下のもくじをタップしてね!
第1章:高校入試の作文の種類
高校入試では、大きく2パターンの作文が出題されるんだ。
作文が出るかどうかは都道府県によって違うから、学校や塾の先生に聞いたりして調べてみてね!
出題パターン①
◆100字~300字の作文
・国語の問題の中で作文が出るパターン
・一般入試はほぼこの形式
・100点満点中の10点分くらい(かなり大きい)
・東京都では毎年200字の作文が出題される
50分間で他の問題も解かなければならないので、5~10分で書く必要がある
出題パターン②
◆400字~800字の小論文
・小論文の試験が独立して課されるパターン
・推薦入試はほぼこの形式
・配点は高校によってまちまち。推薦入試は面接+小論文の合計点で合否が決まる場合が多い
・東京都では400字~800字を、40~60分で書く問題が出題される
第2章:作文と小論文の違い
作文と小論文って何が違うの?
・作文は自分の「気持ち」を書くもの
・小論文は自分の「意見」を書くもの
だって授業で聞いたよ!
その通りです!
でも、高校受験ではそんなに気にしなくて大丈夫です。
問題文に書かれている通りに答えれば、自然と正しい作文や小論文が書けますよ!
まず、このページでは基本の「200字作文」の書き方を説明するね!
第3章:高校入試の作文の書き方|200字作文 編
都道府県によって字数がだいぶ違うんだね
私、模試で作文の点数が全然伸びないんだけど、どうやって練習したらいいのかな…
大丈夫!
都道府県ごとに字数は違いますが、出題内容や採点基準はほぼ同じです。
このページで紹介する「作文の型」さえ身につければ、あとは字数を調整するだけでどの高校の作文でも合格点が取れますよ!
この章では東京都立高校の過去問を使って作文の書き方を説明するね(問題はリンク先のサイトからダウンロードできるよ!)
まずは「どんなテーマでも200字で書ける」ように練習してみよう!
東京都(令和5年度 前期 国語) 大問④ 問5の要約
・この文章(=大問④)を読んだ後、
・「これからの情報社会をよりよく生きる」というテーマで自分の意見を発表することになった。
・具体的な体験や見聞を含めて、
・200字以内で書きなさい。
① 課題文と関連付けて書くこと
② 自分の意見を書くこと
③ 具体的な体験や見聞を書くこと
④ 200字以内で書くこと
この4つが採点基準になってるんだね!
200字を1文字でも超えると0点になっちゃうから気をつけてね!
第4章:例文
東京都の過去問を使って例文を作ってみました。
太字の部分が重要なので、作文を書く時の参考にしてください!
※パソコンで見やすいように改行しています。
200字作文はマスが足りなくなりやすいので、改行しないで書くのがオススメです。
1.筆者の主張を要約する
筆者は「問題は誤った情報を信じるかどうかではなく、誤った情報に基づいて行動するかどうか」と述べている。
・筆者の主張をひと言でまとめます
・「 」を使って本文を引用してもOK!
2.自分の意見( 賛成 / 反対 )を書く
私もそう思う。
・筆者の意見に賛成か、反対か書きます
・「この意見に対し、私は〇〇と思う」という書き方もありますが、字数が増えすぎるので300字以上の作文向け。
3.体験談
私は以前フェイクニュースを見たことがあるが、友人に指摘されて拡散せずに済んだ。もし私がこの投稿を拡散していたら、私の友人もだまされてしまったかもしれない。
・意見の根拠になる体験談を書きます
・作り話でもOK!これは「体験談を使って文章が書ける?」というテストなので、実話かどうかを気にする必要はありません
4. 体験談を踏まえて、自分の意見もう一度詳しく書く
怪しい情報に出会った時すぐに行動するのではなく、慎重に確認することで、これからの情報社会をよりよく生きていきたい。
・2で書いた意見(賛成・反対)をもう少し詳しく書いて終わります
・2では「誤った情報に基づいて行動してしまうのは問題だ」という意見を書きました。
この意見を、「すぐに行動するのではなく、慎重に確認する」と詳しく書きました。
・最後に「これからの情報社会をよりよく生きる」というテーマをはっきり書くことで、採点官に「きちんとテーマに沿って書きましたよ!」とアピールできます。こうすることで、得点が安定します
第5章:よくある質問
この章では、200字作文でよくある質問に答えるよ!
体験談が思いつきません。どうしたら体験談が書けますか?
ポイントは2つあります。
1つめは、体験談を最初に考えることです。
たとえばこの過去問では、最初に「AIについての体験談は書けなそうだけど、フェイクニュースについての体験談なら書けそうだな」と考えました。
体験談を決めた後に、「問題は誤った情報を信じるかどうかではなく~」の部分を引用すると決めたんですね。
まず「課題文と関係あって、自分に書けそうな体験談」を考えて、その後に「1.筆者の意見を要約する」を書き始める。この順番で書くとうまくいきます!
2つめは、架空の、短い体験談を書く練習をすることです。
これは「短い時間で、体験談を使って文章を書く力があるかな?」というのを見るための試験なので、採点官は実話かどうか気にしたりしません。
「食」がテーマだったら「以前、家族とレストランに行った時~」とか、「旅」がテーマだったら「修学旅行に行った時~」など、短いストーリーをパッと書けるようになると、200字作文の得点がグッと安定します。
自分の書いた作文が何点なのか分かりません。具体的な採点基準を教えてください!
採点基準は高校によって違います。
というのも、都道府県で採点基準を一律にしてしまうと、偏差値の低い高校ではほぼ全員が0点なのに、トップ校ではほぼ全員が10点、みたいなことが起きてしまうからです。
つまり、偏差値が高めの高校では厳しめに、そうでない高校ではやさしめに点数が付けられます。
ベテランの塾講師ならそのあたりのさじ加減が分かるので、塾に通っている人は塾の先生に採点してもらうといいと思います!
課題文が難しくて理解できません。助けて!
とっておきの方法があります。途中点を狙いましょう。
課題文の一番の主題をいったん無視して、テーマ(「これからの情報社会をよりよく生きる」)に合った意見が書けそうなところを引用する、という方法です。
実は、上の解答例もその方法で書いています。
令和5年度の筆者の主張は、実は「AIと共生すべき」という内容でした。でも、ほとんどの中学生は「AIとの共生」が何なのかイメージできないですよね。
それでも10分以内で作文を書かなくてはいけないので、もっと身近な「フェイクニュース」に関する部分を「1.筆者の主張」として抜き出しました。
このやり方だと、学校によっては「筆者が最も伝えたい主張が抜き出せてない」と減点される可能性があります。
でも、採点基準で最も重要な「これからの情報社会をよりよく生きる」という作文のテーマを守っているので、途中点を取れる可能性が高いです。5~7点くらいは取れると思います。
作文で完璧を目指しすぎると、時間をかけ過ぎて他の大問がボロボロになる危険があります。
・どんな課題文が出ても
・安定して5分以内に
・7点くらいの答案が書けること
これが、高校入試の作文では最も重要です。
作文についてもし他にも質問があったら、ぜひまなびやさんの公式LINEから質問してね!
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